たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

【読書】松村一男『神話学入門』――マックス・ミュラーからキャンベルまで。神話学の手引きとして最良の書。

馴染みはあるようで、よくよく考えてみるとあまり聞き覚えのない学問、神話学。本書は著者の考える代表的な神話研究者の思想と業績を説明するとともに、神話が学問としてこれまでどのように扱われてきたかを明らかにした一冊である。 正直言って、この本は良…

【読書】『ハラサキ』――生まれ故郷へ失われた記憶を求めて。ゲーム的であることの功罪。

多種多様。角川ホラー文庫に対するイメージはまさにこの言葉に尽きます。ラノベ調の軽めのものから日本を代表する硬派なホラーまでより取り見取り。ホラー系の作品が読みたい時、取り合えず選択肢に挙がるレーベル。それが角川ホラー文庫だと思います。 で、…

【映画】『禁断の惑星』――すべてのSF映画は本作に通ず(?)な古典的傑作SF。

先日、BSプレミアムで放送されていた『禁じられた惑星』を見ました。「お噂はかねがね…」と言った感じで、存在は知っていたものの見たことがなかった本作、特段事前知識も入れずに軽い気持ちで見始めたわけですが、これがまた面白かった。 いや、面白かっ…

【Switch】Switchを購入して数ヶ月、十数年ぶりにゲーム機を買って遊んでいるアラサーの感想とか、購入理由とか、買った周辺機器とか。

タイトル通り、年始に「Nintendo Switch」を購入しました。昨年から興味はあったものの、品切れや転売による高騰が続いており買うに買えなかったこの商品。 知人と通話していた際にたまたま話題に挙がり、調べてみるとAmazonで定価で販売していることが判明…

【映画】ブレイン・ゲーム――命の問題を扱ったヒューマンドラマ。役者の名演と映像演出が光る。

世の多くの人の例に漏れず、アンソニー・ホプキンスと聞くとハンニバル・レクター*1を連想してしまう私。何だか申し訳なさも感じますが、どうしてもファーストインプレッションの印象はぬぐえず、未だにこのありさまだったりします。 映画『ブレイン・ゲーム…

【読書】『クリムゾン・リバー』――大学町で起きた猟奇殺人とその裏に隠された秘密。映画版好きにも是非読んでほしい傑作。

いつぞやの「午後のロードショー」にて、フランス制作のサスペンス映画、『クリムゾン・リバー』を見ました。舞台はアルプスの麓にある大学町ゲルノン。そこで発見された他殺遺体は拷問され、そのうえで目玉がくり抜かれていた。 場違いな猟奇殺人犯を捕まえ…

読書:『5000年前の男』――彼はどこから来たのか。彼は何者なのか。アイスマン発見にまつわる物語。

先日感想を書いた『神の起源』と言う小説では、南極での4万年前の死体の発見が、主人公たちを世界的陰謀に巻き込む切っ掛けとして描かれていました。このエピソードはもちろんフィクションですが、この話に説得力を持たせるため、作中ではアルプス山脈で発…

【読書】J・T・ブラナン『神の起源』――死体、南極、4万年前。世界規模の陰謀を巡るSF風スリラー小説。

南極で未知の繊維製の服を着た死体を発見したNASAの研究チーム。死体の眠っていた断層から、死体はおよそ4万年前のものだと判明。早速上司に報告するが、一方でそれを盗聴する謎の組織が存在した。 死体は軍によって回収され、急遽帰途に就くこととなったチ…