たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

たぶん個人的な詩情

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【読書感想】ラング・ルイス『友だち殺し』――犯人は友人グループの中に。ほろ苦い青春小説風味のホワイダニットの佳作。

あらすじ 大学の医学部長秘書の職に就いたケイトは、前任者のガーネットが突如職を辞し大学を後にしたことを知る。若く美人であった人気者のガーネット。彼女が一言もなく姿を消した事実は、友人たちに少なからぬ衝撃を与えていた。駆け落ちしたとの心無い噂…

【映画感想】『空飛ぶ翼蛇』――怪蛇・ケツァルコアトルによる不可解な死に挑むミステリ作家。倒叙ミステリチックな珍作。

はじめに 恐竜と同じ時代を生きた空飛ぶ爬虫類、翼竜。恐竜といえばティラノサウルスであるように、多くの人が翼竜から連想するのは、長いトサカが特徴的なプテラノドンだと思われます。数々のフィクションにおいてその姿を見せてきたこの翼竜に、知名度の点…

【雑記】一か月以上更新のないブログに表示される系近況報告。ポケモンとかウマ娘とかを遊んでました。

はじめに あけましておめでとうございます。いつの間にやら年も明け、新年がさらっと始まっていたわけですが、実は一か月以上ブログの更新をさぼっていました。しれっと新しい記事を更新してリスタートしても良かったんですが、そこは新年という節目に合わせ…

【読書感想】『五つの星が列なる時』――儀式を思わせる連続殺人の目的とは。錬金術と占星術に基づく犯行とニュートンの過去が錯綜するサスペンスミステリ。

はじめに 本にしても映画にしても、まったく知らない作品と出会った時には取り合えずアマゾンで評価を覗いてしまうことがあります。レビューの星が多ければ腰を据えて挑むことができますし、少なければ肩の力を抜いて流せるわけです。 人によっては星の少な…

【読書感想】『黒いピラミッド』――呪いのアンクと黒い金字塔。呪いを解くべく赴くは始まりの地エジプト。

はじめに いつか「かつて存在した日本ホラー小説大賞」、などとわざわざ書かれてしまう時代が来るのかも知れない。既にこの賞がなくなって4年も経つことにふと思い至り、思わずそんなことを考えてしまった*1。 改めて歴代の受賞者を見てみると、まさに錚々…

【読書感想】『黄金の世界史』――金の移動と権力の移行についての見取り図。受験世界史の理解を深めるのにも役立つ一冊。

はじめに はてなブログの今週のお題は「最近おもしろかった本」とのこと。ちょうど最近読んだ本の感想を書こうと思っていた矢先に今週のお題がこれだったので、今回は便乗して今週のお題兼読書感想にしたいと思います。 感想を書いて行くのは講談社学術文庫…

【読書感想】『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』―― 指摘は納得。ただし本書の教えが活きる場所は教育現場に限られる気も。

はじめに 余程自分に自信があるか、他人に興味がないか、そもそも「正しさ」なんてものを信じていない人でもない限り、本読みと呼ばれる人は一度ならず自分自身の「読み」に不安を感じたことがあると思う。 それは小説しか読まない人であっても例外ではなく…

【映画感想】『ディアルガVSパルキアVSダークライ』――街を想うヒロインとダークライ。少女漫画的三角形。

はじめに 前回、前々回に引き続き、今回も25周年ポケモン映画祭より『ディアルガVSパルキアVSダークライ』の感想です。実は再上映後すぐ観に行ってはいたんですが、更新は伸びに伸び今に至る体たらく。 bine-tsu.com bine-tsu.com 言い訳をさせてもらうと、…