たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

たぶん個人的な詩情

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【読書感想】『フランケンシュタインの子供』――メアリー・シェリーの生み出した「神話」をテーマとしたアンソロジー。死体復活、自動人形、マッドサイエンティストなどなど。

はじめに 少し前になりますが、ブックオフでこちらの二冊の本を買いました。 ふと立ち寄ったブックオフにて『ラヴクラフト恐怖の宇宙史』と『フランケンシュタインの子供』を収穫。普段は100円棚縛りを己に課しているのだが、これは流石に買ってしまった。……

【映画感想】『セーヌ川の水面の下に』――パリに現れた巨大ザメと迫るトライアスロンの開催。驚くほどに硬派な社会派サメ映画【サメ企画⑤】

はじめに 実はこのブログ、昨年の4月から「サメ企画」という感想投稿企画を独自に行っております。内容は簡単。月に一本、サメに関連した作品の感想を書こうというもので、期間は12か月。つまり一年で終わる企画なわけですが、ここで「行っておりました」と…

【映画感想】『トラペジウム』――自分本位な青春の果てに。元・乃木坂46が描く異色のアイドルアニメ。

はじめに 先日、絶賛公開中のアニメ映画『トラペジウム』を見てきました。ちょっと上野・御徒町周辺で時間を潰す必要がありまして、良い機会なので映画でも観ようと思い立ち、上映予定を勢いで調べてみたところ、ちょうどこちらの映画がヒット。 もともと、…

【読書感想】リチャード・レイモン『殺戮の〈野獣館〉』――〈野獣館〉へと挑む男を待ち受ける野獣とは。人前で好きだとは言い辛い悪趣味で最高のホラー。

はじめに 扶桑社ミステリーのホラー、『殺戮の〈野獣館〉』(以下『野獣館』)を読んだ。これは勝手な印象だが、扶桑社のホラーは他の出版社のホラーと比べ、アクの強さに定評があると思っている。ケッチャムしかり『ブッカケゾンビ』(未読)しかり。 悪趣味…

【雑記】私の思う名作映画3選。

はじめに 今週のお題は「名作」。こちらのお題について、はてなブログ公式の記事から引用してみると、 連休で時間がたくさんある方も多いはず。そんなときにチェックしておきたい、映画や本、音楽などの「名作」を思い出しておきませんか? 名作を知っておく…

【映画感想】『大蜥蜴の怪』――進撃のドクトカゲ。お粗末な撮影技術と意外と見れるドラマパートが魅力(?)な謎映画。

はじめに 小学校低学年の頃、学校の図書室でよく読んでいた漫画のシリーズがありました。その名も「学研まんがひみつシリーズ」。小学生向け学習漫画のシリーズで、恐竜や自動車といったメジャーどころだけでなく、『チューインガムのひみつ』なんていう珍し…

【読書感想】西村京太郎『幻奇島』――独自の信仰が残る孤島、御神島。左遷された医師がそこで目にするものとは――。滅亡が約束された島を巡るサスペンス。

はじめに 名前は知っていても読んだことはない。今後いつ読むのかも分からない。もしかすると死ぬまで読まずに済ませてしまうのかも知れない、そんな作家。本読みであれば誰しもそんな作家はいると思う。私にとって、西村京太郎はそんな作家の一人だった。 …

【映画感想】『人類SOS!』――盲目となった人類に襲い掛かる食肉植物の恐怖。『トリフィドの日』の映画化であるSF映画の古典。

はじめに クトゥルフ神話TRPGのサプリメントに、『マレウス・モンストロルム』というデータブックが存在する。この本は古今東西のクトゥルフ神話作品のクリーチャーデータが掲載されたサプリメントで、少々値は張るものの、基本ルールブックの神話生物を使い…