たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

たぶん個人的な詩情

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【読書感想】『古代オリエントの宗教』――膨張する聖書ストーリーと土着の宗教の対抗。対立軸をもとに俯瞰する古代の宗教概説。

はじめに 本読みの特技の一つに、初めて見る本棚を前にしても、数あるタイトルの中から自分好みのキーワードを見逃さない、というものがあると思っています。 もちろん、人それぞれティンと来る言葉は異なるわけですが、私が目をやってしまうキーワードは「…

【映画感想】『ビバリーヒルズ・コップ : アクセル・フォーリー』――「またアクセルかっ!」。懐かしの面々に出会える愛に溢れた同窓会。

はじめに ドルチェ&ガッバーナの香りで在りし日の思い出が呼び覚まされる「香水」がブレイクしたのが今から5年前。光陰矢の如し。これには恐ろしさすら感じるわけですが、調べてみたところ、実際嗅覚は五感の中でも記憶に残りやすい感覚のようです。 それ…

【ブログ関連】アクセス数20ちょいの感想ブログが、アドセンスに合格するまでに意識したこと

この記事の概略 ・実はアドセンスに合格してました(2年前)・アドセンス申請前に行っていたこと・インデックス登録の重要性と対策法 はじめに 2年前のある日、起きぬけに寝ぼけ眼でスマホを操作していると、Gmailにこんな見出しのメールが届いていることに…

【読書】2024年上半期10選。SF、怪奇、推理、哲学。意外とバランスの良いラインナップ【振り返り】

はじめに 気付けば7月が始まり、今年も残すところあと半年。早いと感じる一方で、充実していたかはさておき、妥当だなと感じている自分もいます。 さて、今回はタイトル通り、上半期に読んだ本から十冊を選び、それぞれの本について軽くコメントをしていき…

【読書感想】『フランケンシュタインの子供』――メアリー・シェリーの生み出した「神話」をテーマとしたアンソロジー。死体復活、自動人形、マッドサイエンティストなどなど。

はじめに 少し前になりますが、ブックオフでこちらの二冊の本を買いました。 ふと立ち寄ったブックオフにて『ラヴクラフト恐怖の宇宙史』と『フランケンシュタインの子供』を収穫。普段は100円棚縛りを己に課しているのだが、これは流石に買ってしまった。……

【映画感想】『セーヌ川の水面の下に』――パリに現れた巨大ザメと迫るトライアスロンの開催。驚くほどに硬派な社会派サメ映画【サメ企画⑤】

はじめに 実はこのブログ、昨年の4月から「サメ企画」という感想投稿企画を独自に行っております。内容は簡単。月に一本、サメに関連した作品の感想を書こうというもので、期間は12か月。つまり一年で終わる企画なわけですが、ここで「行っておりました」と…

【映画感想】『トラペジウム』――自分本位な青春の果てに。元・乃木坂46が描く異色のアイドルアニメ。

はじめに 先日、絶賛公開中のアニメ映画『トラペジウム』を見てきました。ちょっと上野・御徒町周辺で時間を潰す必要がありまして、良い機会なので映画でも観ようと思い立ち、上映予定を勢いで調べてみたところ、ちょうどこちらの映画がヒット。 もともと、…

【読書感想】リチャード・レイモン『殺戮の〈野獣館〉』――〈野獣館〉へと挑む男を待ち受ける野獣とは。人前で好きだとは言い辛い悪趣味で最高のホラー。

はじめに 扶桑社ミステリーのホラー、『殺戮の〈野獣館〉』(以下『野獣館』)を読んだ。これは勝手な印象だが、扶桑社のホラーは他の出版社のホラーと比べ、アクの強さに定評があると思っている。ケッチャムしかり『ブッカケゾンビ』(未読)しかり。 悪趣味…