たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

たぶん個人的な詩情

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【漫画感想】『血と灰の女王』①②③――真っ直ぐな主人公と王道ストーリーが読みやすい、ザ・平成スタイルのちょいグロ異能力バトルもの。

はじめに 先日観た映画『バンパイアハンター』に当てられて、という訳ではないですが、たまたま存在を知り、吸血鬼ものの漫画と知って読んでみたのが、今回感想を書いていく『血と灰の女王』です。 どうやら、小学館のウェブ向けプラットフォーム、マンガワ…

【映画感想】『バンパイアハンターD』――濃密で圧巻の102分をあなたに。ホラー、SF、ファンタジー、全てが混然一体となった傑作伝記アニメーション。

はじめに 昨日、リバイバル上映で『バンパイアハンターD』を観てきました。仕事帰りに池袋で用事があり、ちょうど時間が余っていたので上映作品を物色していたところ、この作品を発見。 ブルーレイが発売されることも、それをきっかけに期間限定でリバイバ…

【映画感想】『ロスト・ワールド』(1925/68分版)――すべてはここから始まった。恐竜映画の原点にしてストップモーションの先駆的作品。

はじめに 記憶にある限りの一番古い将来の夢は古生物学者で、小学校の卒業文集にもそんなことを書いた記憶があります。きっかけは幼稚園の友達の家にあった恐竜図鑑。その流れでスピルバーグの『ジュラシック・パーク』を観て、古生物学者と言う仕事を知り、…

【読書感想】『オロスの男』――探検隊司令に成り代わったゼラチン状生物は母星に帰ることを画策し…。『物体X』と人との交流を描いた佳作。

はじめに 野村宏平氏の『ミステリーファンのための古書店ガイド』の冒頭に、古本屋についてこんな言葉が書かれている。 そこで古本屋へとおもむく。最初は近所の古本屋から。そして、神田の古書店街へ。古本屋とは、本を安く売っているだけの店ではないこと…

【映画感想】『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』――時代の寵児はいかにして生まれたか。青年が師を超え“怪物”へと変貌を遂げるまで。

はじめに 先日『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』を観ました。YouTubeの広告か何かで見かけ、気になっていたんですよね。 観たのは日本橋のTOHOシネマズ。三越前駅に隣接しているので立地は最高。日本橋周辺に降りたことのなかった私でも、迷わ…

【読書】2024年下半期10選。新書時々フィクション少なめ。意外にも小説少なめなラインナップ【振り返り】

はじめに 気付けば2月。昨年の振り返りと言うには時間が経ってしまった感もありますが、上半期の十選を選んでおきながら、下半期を選んでいないのはおさまりが悪いので、今回は恥を忍んで昨年の振り返り記事です。 下半期に読んだ本から十冊を選び、それぞ…

【漫画】『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』①②――時代劇少年漫画の金字塔、開幕。

はじめに 結構前にKindleの50%ポイント還元セールにて買っていた『るろうに剣心』。小中学生時代に友人に借りて読んでいたため内容は覚えているんですが、実はそれ以来読んでいなかった本作。 実写映画化、北海道編のスタート、再アニメ化など、何かと動…

【読書感想】佐藤優『獄中記』――一級の知識人は獄中で何を考えたのか。知的活動のカンフル剤として摂取すべき一冊。

はじめに 先日、キンドルアンリミテッドに入っていた『女子刑務所へ入っていました』という漫画を読んだ。こちらは、かつて刑務所に二度入り、現在は主婦として暮らす著者の体験を漫画家の東條さち子氏が描いた漫画。 今後体験する機会はないだろう世界だけ…