【読書感想】シモン・ニューコム「暗黒星」――暗黒星がもたらす人類の終末。科学者らしい客観的な筆致と、涙香による味わい深い翻訳が魅力の破滅ものＳＦ。

読書読書-小説-SF

はじめにここ数週間、長年ほったらかしていた部屋の掃除に手を出していまして、部屋はちょっとずつ片付いて来たものの、喉をやられて今も絶賛体調崩し中。ブログの更新が疎かになっているのもそれが原因の一つだったりします。まあその甲斐あってか、長年…

2021-12-20

【映画感想】『ゾンビーバー』――齧る、引っ掻く、叩き付ける。Ｂ級と侮る勿れ、ゾンビが“ビーバー”であることをフィーチャーしたコメディホラーの佳作。

映画映画-ホラー

はじめに先日ふとテレビを見ていたところ、「動物園にて保管している餌のニンジンが知らぬ間に減っている」とのニュースが流れていました。部屋の鍵はかけているのに何故、と言ったところで、まさかの犯人は以下の動画から。 www.youtube.com 鍵を器用に開…

#映画 #ホラー映画 #Ｂ級ホラー #ゾンビーバー

2021-11-28

【読書感想】ウィリアム・シャトナー『電脳麻薬ハンター』――舞台は電脳麻薬蔓延る近未来。タレント本とは思えない普通に面白いハードボイルドＳＦ活劇小説。

読書読書-小説読書-小説-SF

はじめに時は先月に遡る。ツイッターにて下記の呟きを見た時、不謹慎ながら、デフォレスト・ケリーやレナード・ニモイらに続き、ついにその時が来たのかと思ってしまった。 BBCニュース - 「スター・トレック」のキャプテン・カーク俳優シャトナーさん、宇…

#読書 #SF小説 #ハヤカワ文庫SF #ウィリアム・シャトナー

2021-11-18

【読書感想】『マイ・シスター、シリアルキラー』――なんでか彼氏を殺してしまう妹と、その証拠隠滅にしぶしぶ手を貸す姉の奇妙な関係を描いたサスペンス小説。

読書読書-小説読書-小説-推理・サスペンス

あらすじナイジェリア最大の都市ラゴス。そこで暮らす看護師のコレデはある日、妹からの電話に頭を抱えることとなる。「ねえコレデ、殺しちゃった」と。「そんなセリフ、二度と聞きたくなかったのに」。妹のアヨオラが彼氏を殺すのはこれで３人目。美人で…

#読書 #推理小説 #ハヤカワ・ポケット・ミステリ #ナイジェリア

2021-11-01

【読書感想】『フラグメント超進化生物の島』5億年の時を超えて人類の前に立ち現れた絶海の孤島。壮絶な生態系に興奮間違いなしの思弁進化系パニックSF。

読書読書-小説読書-小説-SF

あらすじ一年に渡って世界の海を航海し、知られざる自然や生物を紹介しつつ、クルーたちの人間模様を放送するリアリティ番組「シーライフ」。放送開始当初は視聴率を稼ぐ人気番組だったが、ここ最近は天候不順のために思うような画が取れず、一月経った今と…

#読書 #SF小説 #早川書房

2021-10-29

【雑記】いつか読みたい哲学書十選。

雑記雑記-今週のお題

はじめに今週のはてなブログのお題は「読書の秋」とのこと。公式の紹介文を引用させてもらうと、今回はこのようなお題となっているようです。今年も秋がやってきましたね。スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋、秋はさまざまなことに向いている季節ですが、…

#今週のお題 #哲学

2021-10-14

【映画感想】『魔の谷』――雪山にて強盗犯を襲う恐怖を描いたモンテ・カルマン監督デビュー作。クライムサスペンス、蜘蛛の化け物ホラー風味。

映画映画-ホラー

はじめにかのロジャー・コーマンの弟であるジーン・コーマンが制作、兄・ロジャーが制作総指揮を務めた映画『魔の谷』を観る。寡聞にして知らなかったが、監督のモンテ・ヘルマンは知る人ぞ知る監督らしく、『断絶』などの作品を撮ったことで知られる他、タ…

#映画 #ホラー映画感想 #モンテ・ヘルマン #ロジャー・コーマン

2021-10-12

【読書感想】『哲学者たちの動物園』――古今、哲学者たちは動物をどう描いてきたのか。哲学初心者にもお勧めの愉快な哲学コラム集。

読書

動物と哲学と言うと、かつて私が辛くも卒業した某大学の哲学科にて、語り草となっている逸話にこんなものがあった。それは在籍する教授二人が、飲みの席で「猫に魂はあるのか。猫は天国に行けるのか」と言う内容で議論となったと言うものだった。共にキリス…

#読書 #哲学 #白水社

2021-09-23

【映画感想】『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』――タイトルに偽りなし（だが）ナチもビッグフットもおまけでヒューマンドラマが魅力の怪作。

映画映画-ドラマ

感想アマプラにて『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』を観た。なんとも奇妙な映画を観てしまった、と言うのが見終わった後に抱いた率直な感想だ。 www.youtube.com 世に蔓延るＢ級（あるいはＺ級）映画――例えば首が何本もあるサメの映画――な…

#映画 #ヒューマンドラマ #サム・エリオット #アマプラ

2021-09-21

【読書感想】十三不搭『ヴィンダウス・エンジン』――動かないものが見えなくなる病を克服した主人公がサイバー都市・成都で繰り広げる痛快アクション。

読書読書-小説読書-小説-SF

第８回ハヤカワＳＦコンテストにて優秀賞を受賞した『ヴィンダウス・エンジン』を読んだ。毎年『ＳＦが読みたい！』を読みつつも、その都度話に付いていけていない人間からすれば、ここ数年の内に発売されたＳＦを読んでいると言うのは非常に珍しい。とは言…

#読書 #SF小説 #ハヤカワ文庫JA

2021-09-15

【読書感想】スティーヴン・ローズ『スペクター』――手軽さと粗さと面白さ。ファストフードのようなＢ級ホラーにオールディーズを添えて。

読書読書-小説読書-小説-怪奇・ホラー

はじめにタイトルとあらすじに惹かれてスティーヴン・ローズの『スペクター』を読んだ。誤解を恐れずに書けば本作はファストフードのような小説だ。手軽に読めてなおかつ面白い。そして読み始めたら最後、味を吟味するような間は与えられず、気付けば最後ま…

#読書 #ホラー小説 #創元推理文庫

2021-09-10

【読書感想】ルース・レンデル『ロウフィールド館の惨劇』心理小説としての面白さとその裏に潜む居心地の悪さ。カヴァディル一家はなぜ殺されたのか。

読書読書-小説読書-小説-推理・サスペンス

サスペンスの由来は英語の suspend（＝宙吊り）に由来していると言う。観客の心を不安定なまま宙吊りにして物語が進行することからの連想だろうが、そうした作品では観客を宙吊るために引きとなる謎ないし展開を用意し、飽きさせないよう工夫を凝らす。そし…

#読書 #推理小説 #ルース・レンデル #角川文庫

2021-08-31

【読書感想】ヘーシオドス『仕事と日』――人類よ、農業に励め。ニートに送る仕事のすゝめ。

読書

ヘシオドスの『仕事と日』を読んだ。正直言って、この偉大なる古代ギリシアの詩人について知っていることはほとんどなかった。彼の手によるとされる二つの作品についても、受験で覚えた以上のことは何も知らない。この詩を読もうと思ったきっかけにしても、…

#読書 #叙事詩 #ヘシオドス #岩波文庫

2021-08-25

【読書感想】『暗黒神話体系クトゥルー４』――初心者にもお勧めのバラエティに富んだクトゥルー神話譚。ラヴクラフト、スミス、ハワード、ダーレス、ブロック……。

読書読書-小説読書-小説-怪奇・ホラー

はじめにクトゥルフ神話初心者にどの一冊を勧めるか。この問題については読者各人それぞれご意見をお持ちのことだと思います。私自身この問題については長年聞かれてもいないのに考えてきました。創元推理文庫の『ラヴクラフト全集』は初版の刊行から５０…

#読書 #ホラー小説 #クトゥルフ神話 #ラヴクラフト

2021-08-21

【読書感想】鈴木光司『仄暗い水の底から』――仄暗さと温かさと人間の光と影。水にまつわるホラー短編集。

読書読書-小説読書-小説-怪奇・ホラー

暦を見れば８月も既に半分が過ぎ、気付けばお盆も終わっていた。海外においてゴーストストーリーが冬の風物詩なのに対し、日本の怪談の季節と言えば夏をおいて他にはない。下記の記事によれば「涼み芝居」と称して幽霊の出る演目を歌舞伎で上演したのが夏に…

#読書 #ホラー小説 #鈴木光司 #仄暗い水の底から

2021-08-06

【今週のお題】子どもの頃に好きだった今となっては謎のカップアイス。手がかりはサツマイモとカボチャのフレーバー。

雑記雑記-今週のお題

つめたいアレの季節と言うことで、今週のお題は「好きなアイス」だそうだ。実際、夏ほどアイスの似合う季節はないと思う。寒い冬の日、暖房の効いた室内で食べるアイスも乙なものだけど、やはりアイスと言えば夏、夏と言えばアイスだろう。うだるような暑さ…

#雑記 #今週のお題 #アイスクリーム

2021-07-31

【読書感想】岡本綺堂「山椒魚」――女学生の死と山椒魚。木曾の旅籠屋、匂い香り立つ探偵小説。

読書読書-小説読書-小説-推理・サスペンス

はじめに山椒魚を扱った小説と言うと、まず井伏鱒二の「山椒魚」が頭に浮かぶ。岩屋から出られなくなった山椒魚の悲嘆を描いた作品だが、実際本作の感想の中にも、井伏のものと勘違いして読んでしまったとの感想をよく見かける。またこちらは未読だが、ア…

#読書 #青空文庫 #推理小説 #探偵小説 #岡本綺堂

2021-07-27

【DX】電子書籍フェアの話と『DX3でわかる現代ものRPG』の感想――現代ものとファンタジーものの違い。

TRPG

ここ最近、サンプルシナリオやシナリオクラフトのGMをしていたせいか、『DX3』のGMモチベが高まっておりまして、シナリオはもちろん、キャンペーンを作りたい欲がいつになく高いんですよね。追記：本記事にて触れている電子書籍フェアは終了しました。（7/…

#TRPG #DX3 #ダブルクロス

2021-07-21

【今週のお題】寿司とお通夜と親不知。

雑記雑記-今週のお題

今週のお題は「寿司」とのことなのだが、いきなり寿司と言われても、何を書けば良いのやら皆目見当が付かない。好きなネタについて書けば良いのか、あるいは良く行く回転寿司チェーンについて書けば良いのか。と、このお題を見かけた時はそんなことを思った…

#雑記 #今週のお題

2021-07-20

【ドラマ】ウルトラセブン１７話「地底GO!GO!GO!」――地底都市と謎のロボット。素材は良いが少し惜しい、そんな作品。

ドラマ

録画していた『ウルトラセブン』「地底GO!GO!GO!」を見た。怪獣・宇宙人枠としてはユートム、メカニックとしてはマグマライザーと言った見所のある回だが、この回はまずウルトラセブンことモロボシ・ダンが姿を借りた地球人、薩摩次郎の登場回として有名だろ…

#ウルトラセブン #ユートム #特撮

2021-07-14

【読書】大阪圭吉「デパートの絞刑吏」――落下した絞殺死体の謎。作りは王道、真相は独特。

読書読書-小説読書-小説-推理・サスペンス

スマホに入れていたキンドルのアプリを数カ月ぶりに開いてみたところ、見慣れぬ作品がライブラリからこちらを見ていた。サムネを見る限り、どうやら青空文庫の一冊のようだが、ダウンロードした覚えはない。いや、それはいささか誇張してしまった。記憶は不…

#読書 #推理小説 #探偵小説 #大阪圭吉 #青空文庫

2021-07-08

【今週のお題】住みたい場所、夏の長野に思いを馳せて。

雑記雑記-今週のお題

今週のお題は「住みたい場所」とのこと。「何も気にせず選べるとしたら」と書かれてはいるものの、夢物語が過ぎてもイメージが不鮮明で語りようがないのもまた事実。例えば私は子どもの頃からヨーロッパ、中でも東欧や中欧、北欧への憧れが強かったんですが…

#今週のお題

2021-06-16

【ドラマ感想】古畑任三郎「VSクイズ王」――芸術点の高い揚げ足取りとメタ的盲点。

ドラマ

いつの頃からか、Androidのホーム画面を右にスワイプすると、ユーザーの目を引く各種ニュースが一覧で表示されるようになりました。どうやらこれは「Discover」と呼ばれる機能のようで、暇を見ては漫然と記事を読むような日々を送っています。で、先日たま…

#ドラマ #古畑任三郎 #田村正和 #唐沢寿明

2021-06-15

【ラノベ】『ロールプレイングワールド』――異世界で能力を授けられた高校生たち。果たして彼らは元の世界に帰ることが出来るのか。

読書読書-小説

はじめに一昔前のライトノベルを読んでいると、続編や結末が描かれないままに終わりを迎えてしまった作品と出会うことがままあります。それが打ち切りに値する程度の作品だと断じてしまえるのなら話は簡単なんですが、打ち切られたことに一抹の寂しさを感じ…

#ライトノベル #異世界転生 #スマッシュ文庫 #熊谷雅人 #黒銀

2021-06-07

【ドラマ】ウルトラセブン「怪しい隣人」――マシスンで乱歩的な『裏窓』。山本廉の名演が光る一作。

ドラマ

今さらの話題となって恐縮ですが、今年の４月よりNHKのBSプレミアムにて『ウルトラセブン』の４Ｋリマスター版の放送が開始されました。 m-78.jp ウルトラマンと言えば「ティガ」「ダイナ」「コスモス」。仮面ライダーと言えば「クウガ」「アギト」「龍騎」…

#ウルトラセブン #イカルス星人 #山本廉 #特撮

2021-04-14

【読書感想】『ハラサキ』――生まれ故郷へ失われた記憶を求めて。ゲーム的であることの功罪。

読書読書-小説読書-小説-怪奇・ホラー

多種多様。角川ホラー文庫に対するイメージはまさにこの言葉に尽きます。ラノベ調の軽めのものから日本を代表する硬派なホラーまでより取り見取り。ホラー系の作品が読みたい時、取り合えず選択肢に挙がるレーベル。それが角川ホラー文庫だと思います。で、…

#読書 #ホラー小説 #角川ホラー文庫

2021-03-23

【映画】『禁断の惑星』――すべてのSF映画は本作に通ず(？)な古典的傑作SF。

映画映画-SF

先日、ＢＳプレミアムで放送されていた『禁じられた惑星』を見ました。「お噂はかねがね…」と言った感じで、存在は知っていたものの見たことがなかった本作、特段事前知識も入れずに軽い気持ちで見始めたわけですが、これがまた面白かった。いや、面白かっ…

#映画 #ＳＦ映画 #禁断の惑星

2021-03-19

【Switch】Switchを購入して数ヶ月、十数年ぶりにゲーム機を買って遊んでいるアラサーの感想とか、購入理由とか、買った周辺機器とか。

雑記

タイトル通り、年始に「Nintendo Switch」を購入しました。昨年から興味はあったものの、品切れや転売による高騰が続いており買うに買えなかったこの商品。知人と通話していた際にたまたま話題に挙がり、調べてみるとAmazonで定価で販売していることが判明…

2021-02-15

【映画】ブレイン・ゲーム――命の問題を扱ったヒューマンドラマ。役者の名演と映像演出が光る。

映画映画-ドラマ

世の多くの人の例に漏れず、アンソニー・ホプキンスと聞くとハンニバル・レクター*1を連想してしまう私。何だか申し訳なさも感じますが、どうしてもファーストインプレッションの印象はぬぐえず、未だにこのありさまだったりします。映画『ブレイン・ゲーム…

#映画 #サスペンス映画 #アンソニー・ホプキンス #コリン・ファレル

2021-02-06

【読書】『クリムゾン・リバー』大学町で起きた猟奇的な事件とその裏に隠された秘密。映画版好きにも是非読んでほしい傑作。

読書読書-小説読書-小説-推理・サスペンス

いつぞやの「午後のロードショー」にて、フランス制作のサスペンス映画、『クリムゾン・リバー』を見ました。舞台はアルプスの麓にある大学町ゲルノン。そこで発見された他殺遺体は拷問され、そのうえで目玉がくり抜かれていた。場違いな猟奇殺人犯を捕まえ…

#読書 #推理小説 #創元推理文庫 #ジャン＝クリストフ・グランジェ #クリムゾン・リバー

たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

2021-01-01から1年間の記事一覧

【読書感想】シモン・ニューコム「暗黒星」――暗黒星がもたらす人類の終末。科学者らしい客観的な筆致と、涙香による味わい深い翻訳が魅力の破滅ものＳＦ。

【映画感想】『ゾンビーバー』――齧る、引っ掻く、叩き付ける。Ｂ級と侮る勿れ、ゾンビが“ビーバー”であることをフィーチャーしたコメディホラーの佳作。

【読書感想】ウィリアム・シャトナー『電脳麻薬ハンター』――舞台は電脳麻薬蔓延る近未来。タレント本とは思えない普通に面白いハードボイルドＳＦ活劇小説。

【読書感想】『マイ・シスター、シリアルキラー』――なんでか彼氏を殺してしまう妹と、その証拠隠滅にしぶしぶ手を貸す姉の奇妙な関係を描いたサスペンス小説。

【読書感想】『フラグメント超進化生物の島』5億年の時を超えて人類の前に立ち現れた絶海の孤島。壮絶な生態系に興奮間違いなしの思弁進化系パニックSF。

【雑記】いつか読みたい哲学書十選。

【映画感想】『魔の谷』――雪山にて強盗犯を襲う恐怖を描いたモンテ・カルマン監督デビュー作。クライムサスペンス、蜘蛛の化け物ホラー風味。

【読書感想】『哲学者たちの動物園』――古今、哲学者たちは動物をどう描いてきたのか。哲学初心者にもお勧めの愉快な哲学コラム集。

【映画感想】『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』――タイトルに偽りなし（だが）ナチもビッグフットもおまけでヒューマンドラマが魅力の怪作。

【読書感想】十三不搭『ヴィンダウス・エンジン』――動かないものが見えなくなる病を克服した主人公がサイバー都市・成都で繰り広げる痛快アクション。

【読書感想】スティーヴン・ローズ『スペクター』――手軽さと粗さと面白さ。ファストフードのようなＢ級ホラーにオールディーズを添えて。

【読書感想】ルース・レンデル『ロウフィールド館の惨劇』心理小説としての面白さとその裏に潜む居心地の悪さ。カヴァディル一家はなぜ殺されたのか。

【読書感想】ヘーシオドス『仕事と日』――人類よ、農業に励め。ニートに送る仕事のすゝめ。

【読書感想】『暗黒神話体系クトゥルー４』――初心者にもお勧めのバラエティに富んだクトゥルー神話譚。ラヴクラフト、スミス、ハワード、ダーレス、ブロック……。

【読書感想】鈴木光司『仄暗い水の底から』――仄暗さと温かさと人間の光と影。水にまつわるホラー短編集。

【今週のお題】子どもの頃に好きだった今となっては謎のカップアイス。手がかりはサツマイモとカボチャのフレーバー。

【読書感想】岡本綺堂「山椒魚」――女学生の死と山椒魚。木曾の旅籠屋、匂い香り立つ探偵小説。

【DX】電子書籍フェアの話と『DX3でわかる現代ものRPG』の感想――現代ものとファンタジーものの違い。

【今週のお題】寿司とお通夜と親不知。

【ドラマ】ウルトラセブン１７話「地底GO!GO!GO!」――地底都市と謎のロボット。素材は良いが少し惜しい、そんな作品。

【読書】大阪圭吉「デパートの絞刑吏」――落下した絞殺死体の謎。作りは王道、真相は独特。

【今週のお題】住みたい場所、夏の長野に思いを馳せて。

【ドラマ感想】古畑任三郎「VSクイズ王」――芸術点の高い揚げ足取りとメタ的盲点。

【ラノベ】『ロールプレイングワールド』――異世界で能力を授けられた高校生たち。果たして彼らは元の世界に帰ることが出来るのか。

【ドラマ】ウルトラセブン「怪しい隣人」――マシスンで乱歩的な『裏窓』。山本廉の名演が光る一作。

【読書感想】『ハラサキ』――生まれ故郷へ失われた記憶を求めて。ゲーム的であることの功罪。

【映画】『禁断の惑星』――すべてのSF映画は本作に通ず(？)な古典的傑作SF。

【Switch】Switchを購入して数ヶ月、十数年ぶりにゲーム機を買って遊んでいるアラサーの感想とか、購入理由とか、買った周辺機器とか。

【映画】ブレイン・ゲーム――命の問題を扱ったヒューマンドラマ。役者の名演と映像演出が光る。

【読書】『クリムゾン・リバー』大学町で起きた猟奇的な事件とその裏に隠された秘密。映画版好きにも是非読んでほしい傑作。