たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

たぶん個人的な詩情

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2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書感想】岡本綺堂「山椒魚」――女学生の死と山椒魚。木曾の旅籠屋、匂い香り立つ探偵小説。

はじめに 山椒魚を扱った小説と言うと、まず井伏鱒二の「山椒魚」が頭に浮かぶ。岩屋から出られなくなった山椒魚の悲嘆を描いた作品だが、実際本作の感想の中にも、井伏のものと勘違いして読んでしまったとの感想をよく見かける。 またこちらは未読だが、ア…

【DX】電子書籍フェアの話と『DX3でわかる現代ものRPG』の感想――現代ものとファンタジーものの違い。

ここ最近、サンプルシナリオやシナリオクラフトのGMをしていたせいか、『DX3』 のGMモチベが高まっておりまして、シナリオはもちろん、キャンペーンを作りたい欲がいつになく高いんですよね。 追記:本記事にて触れている電子書籍フェアは終了しました。(7/…

【今週のお題】寿司とお通夜と親不知。

今週のお題は「寿司」とのことなのだが、いきなり寿司と言われても、何を書けば良いのやら皆目見当が付かない。好きなネタについて書けば良いのか、あるいは良く行く回転寿司チェーンについて書けば良いのか。 と、このお題を見かけた時はそんなことを思った…

【ドラマ】ウルトラセブン17話「地底GO!GO!GO!」――地底都市と謎のロボット。素材は良いが少し惜しい、そんな作品。

録画していた『ウルトラセブン』「地底GO!GO!GO!」を見た。怪獣・宇宙人枠としてはユートム、メカニックとしてはマグマライザーと言った見所のある回だが、この回はまずウルトラセブンことモロボシ・ダンが姿を借りた地球人、薩摩次郎の登場回として有名だろ…

【読書】大阪圭吉「デパートの絞刑吏」――落下した絞殺死体の謎。作りは王道、真相は独特。

スマホに入れていたキンドルのアプリを数カ月ぶりに開いてみたところ、見慣れぬ作品がライブラリからこちらを見ていた。サムネを見る限り、どうやら青空文庫の一冊のようだが、ダウンロードした覚えはない。 いや、それはいささか誇張してしまった。記憶は不…

【今週のお題】住みたい場所、夏の長野に思いを馳せて。

今週のお題は「住みたい場所」とのこと。「何も気にせず選べるとしたら」と書かれてはいるものの、夢物語が過ぎてもイメージが不鮮明で語りようがないのもまた事実。 例えば私は子どもの頃からヨーロッパ、中でも東欧や中欧、北欧への憧れが強かったんですが…