たぶん個人的な詩情

本や映画の感想、TRPGとか。

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映画-ホラー

【映画感想】『セーヌ川の水面の下に』――パリに現れた巨大ザメと迫るトライアスロンの開催。驚くほどに硬派な社会派サメ映画【サメ企画⑤】

はじめに 実はこのブログ、昨年の4月から「サメ企画」という感想投稿企画を独自に行っております。内容は簡単。月に一本、サメに関連した作品の感想を書こうというもので、期間は12か月。つまり一年で終わる企画なわけですが、ここで「行っておりました」と…

【映画感想】『シャーコーン!/呪いのモロコシ鮫』――トウモロコシ畑に潜むサメと謎のカルト教団の暗躍。紛れもないZ級だが見所はある正統派ホラー風サメ映画【サメ企画②】

はじめに ここ最近ブログを書く手が止まっていまして、その理由については前回の記事を読んでみて欲しいんですが(大した理由ではない)、そもそもの話、あくまで趣味のブログである以上、無理して更新などする必要はぶっちゃけないんですよね。 bine-tsu.co…

【映画感想】『空飛ぶ翼蛇』――怪蛇・ケツァルコアトルによる不可解な死に挑むミステリ作家。倒叙ミステリチックな珍作。

はじめに 恐竜と同じ時代を生きた空飛ぶ爬虫類、翼竜。恐竜といえばティラノサウルスであるように、多くの人が翼竜から連想するのは、長いトサカが特徴的なプテラノドンだと思われます。数々のフィクションにおいてその姿を見せてきたこの翼竜に、知名度の点…

【映画感想】『エクスクロス 魔境伝説』―― 寒村を訪れた女子大生に迫る魔の手。ホラーの皮を被ったガールズアクションの怪作。

はじめに ここのところジェネレーションギャップを感じる機会が頓に増えた。先日もYoutube か何かのコメント欄で「『絶対防衛レヴィアタン』*1の頃から早見沙織さんを知ってるけど」との少々香ばしいコメントを見かけた。 絶対防衛レヴィアタン 第1巻(初回限…

【映画感想】『犬鳴村』――『呪怨』の監督が都市伝説を映画化。犬鳴村にまつわる血の物語。これは果たしてホラーかあるいは……。

はじめに 下記の記事でも触れていますが、実は国産のホラーに耐性がなく、これまでほとんど読んだり見たりしたことがありません。『リング』のようなフィクショナルな作品ならまだ良いんですが、実録系のやつはもう苦手も苦手。実際の心霊スポットなんかに行…

【映画感想】『ゾンビーバー』――齧る、引っ掻く、叩き付ける。B級と侮る勿れ、ゾンビが“ビーバー”であることをフィーチャーしたコメディホラーの佳作。

はじめに 先日ふとテレビを見ていたところ、「動物園にて保管している餌のニンジンが知らぬ間に減っている」とのニュースが流れていました。部屋の鍵はかけているのに何故、と言ったところで、まさかの犯人は以下の動画から。 www.youtube.com 鍵を器用に開…

【映画感想】『魔の谷』――雪山にて強盗犯を襲う恐怖を描いたモンテ・カルマン監督デビュー作。クライムサスペンス、蜘蛛の化け物ホラー風味。

はじめに かのロジャー・コーマンの弟であるジーン・コーマンが制作、兄・ロジャーが制作総指揮を務めた映画『魔の谷』を観る。寡聞にして知らなかったが、監督のモンテ・ヘルマンは知る人ぞ知る監督らしく、『断絶』などの作品を撮ったことで知られる他、タ…

映画:『スクリーム・オブ・バンシー~殺戮の妖精~』――現代に蘇る泣き女の恐怖。

B級映画に対して減点方式の評価を下すのはナンセンスだ。もしそんな基準を設けてしまえば、大半の映画は見終わるまでに持ち点が残っていないだろうし、かろうじて残っていたとしても、その数字から当の作品の魅力は伝わってこないだろう。 やはりこの手の映…

映画:『遊星からの物体X』――見えない恐怖、内なる恐怖。

5月21日、政府は京都、大阪、兵庫の関西3府県における緊急事態宣言を解除した。感染状況などを踏まえてとは言え、首都圏4都県と北海道についても全面解除する方針を見せ始めている。ようやく出口が見え始めたようにも思えるが、相も変わらず、予断を許さな…

映画:『悪魔の毒々パーティ』――プロムの晩にゾンビと戦う高校生、B級青春ゾンビ映画の傑作。

アメリカ映画を観ていると度々目にするプロムなるパーティ。私などはプロムがないと言うだけで日本に生まれたことに感謝したくなる*1わけですが、フィクションの題材として観るのは割と好きだったりします*2。 本作はそんなプロムにそれぞれの事情から参加で…

映画:『トライアングル』

無料だからかなんなのか、アマプラの会員特典は見るのが後回しになりがちで、視聴期限ギリギリになってからようやく見始めることもしばしば。 そのうえ「見放題が終了する映画」と言われた途端に見たくなってしまうがために、期限が先の作品を後回しにし、そ…